■被災地「心のケア」本格化 30都道府県が専門チーム

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PTSD防止へ避難所巡回 熊本地震28日で2週間
2016年4月28日 (木)配信共同通信社

 熊本を中心とする地震被災者の精神面をケアするため、医師らでつくる「災害派遣精神医療チーム(DPAT)」が熊本県の避難所巡回を本格化させている。県によると、27日までに宮城、愛媛など30都道府県の支援チームが活動した。不眠などの症状を放置すれば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に至る恐れもある。最初の震度7の地震から28日で2週間。余震が続き、避難長期化が予想される中、息の長い「心のケア」が必要だ。

 DPATは、東日本大震災で心のケアが十分行き届かなかった教訓から、厚生労働省が2013年に活動要領を定めた。出動は14年8月の広島市の土砂災害、14年9月の御嶽山(長野、岐阜県)噴火災害に続いて3回目。地震災害では初めて。

 熊本、阿蘇両市の2カ所を拠点本部に避難所を回っており、27日は約20チームが活動。自宅の損壊や避難生活によるストレスで、不眠やうつといった症状が出ていないかどうか、面談で精神状態を確認。重症化しないよう相談に応じている。地震の前から認知症や、発達障害などの症状があった人にも対応。医療機関へ橋渡ししたケースもあるという。

 山形県立こころの医療センター(鶴岡市)は、山形県チームとして、精神保健福祉士や看護師ら4人を派遣。23〜26日の4日間でストレスや精神疾患を抱えている30人余りと接した。

 30都道府県以外にも長野県、山梨県などが活動を予定している。熊本県は、地元の医療機関が被災したり、スタッフが極めて忙しかったりするとして、1日25チーム程度の活動ができるよう派遣継続を求めている。

 DPATは発生当初、地震で損壊したり、水や電気が使えなくなったりした熊本県の精神科病院6カ所から、入院患者計566人を別の医療機関などへ搬送した。

 東日本大震災では、沿岸部の精神科病院への支援が遅れて一時孤立するケースが出たが、今回は発生から1週間程度で搬送を完了した。

 ※災害派遣精神医療チーム(DPAT)

 自然災害や航空機、列車事故が起きた際、現地で精神科の診療や治療、心のケアに当たる。都道府県と政令指定都市単位で組織されている。精神科医や看護師、精神保健福祉士、調整役スタッフらがチームを組む。被災した都道府県が、災害対策基本法に基づいて被災地以外の都道府県に出動を要請するほか、厚生労働省に派遣のあっせんを求める。東日本大震災発生時は精神科医を派遣する公的なシステムが確立しておらず、支援地域が偏るなどの問題があった。

資料 TMSジャパン
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